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でそういっておいた。
まぁ、本人が機嫌よくしているんだ。さきほど伝えた句が百パーセント土方歳三のものかどうかはわからない、っていうことはだまっておこう。
「よし。船室に戻って傷の手当てをするぞ」
「おぶって」
副長が宣言をすると、俊春が甘えた声でねだってきた。
「にゃんこはやってくれたよ。主計、きみもやってくれるよね」
俊春はかっこかわいいをして、子どもみたいに駄々をこねくりまくってくる。
まぁたしかに、https://www.easycorp.com.hk/zh/offshore かれのいまのコンディションでは一歩たりともあるけるわけはないよな。
「わかった。わかったよ、ぽち。ほら」
しゃがんだままかれに背を向けると、俊春は副長に手伝ってもらいながらやっとのことでおれにおぶさってきた。
やはり、動くこともままならない状態だったんだ。
そうかんがえると、胸が張り裂けそうになる。
「ハローハロー!イッツ・ナイス・ウエザー・イズント・イット」
俊春をおぶって立ち上がったとき、眼前にみんなが立っていることに気がついた。
副長に存在を消された男野村が、呑気にいいつつ青空を見上げてくるくる回っている。
おいおい、ミュージカルかよ。
ツッコまずにはいられない。
「なんだあ?おまえら、寝ていたのではないのか?」
「土方さんがをせぬよう、見張りにきた」
「そうですよ、歳さん。あなたは、ほかの罪のない傷病人たちにをとりかねませんからね。すぐに弱い者虐めをするんですから」
「なんだと、勘吾、八郎っ!」
「と、主計が申しておる」
「って、主計が申しています」
「主計っ、この野郎っ!」
「ええええっ!なにもいってませんってば」
容赦なさすぎだろう?
沢と久吉が大爆笑しはじめた。
もちろん、ソッコーで伝染する。
「うわー、ぽち先生、いいなあ」
「わたしもおんぶしてもらいたい」
市村と田村まで子どもっぽいことをいいだした。
「であれば鉄、銀。副長にやってもらえよ」
「わーい!」
「副長っ!」
「利三郎っ、なにをいっていやがる」
副長よりも背丈の伸びた市村と田村が、同時に副長の背に飛びついた。
「ヒイ・トールド・ミイ」
野村がそういっておれを指さした。
「主計っ!海にポイしてやるっ!」
副長は野村のいった英文の意味がわかっていないくせに、またしてもおれに理不尽なことをいってきた。
沢と久吉は、腹を抱えて笑っている。
おれも笑うしかない。
おれの背で、俊春もちいさく笑っている。
「ぽち、その調子だ。笑おうぜ。俊冬や近藤局長や井上先生にきこえるほど、めっちゃ笑おう」
青い空を見上げると、あの世で三人も笑っているような気がする。「ぼくらの笑い声、ミスター・ソウマにもきこえるかな?」
俊春が背中でささやいた。
「ああ。もちろん、親父にもきこえているさ。親父はきっと、大剣豪の息子とお笑い芸人の息子の大活躍を愉しみにしてくれているにきまっている」
「うん。異色コンビ、ううん。兼定兄さんがリーダーでトリオだね」
「ああ。トリオだ。なっ、相棒?」
相棒に問うと、は狼面ににんまりと笑みを浮かべた。
「なぁ、ぽち。たまの魅力にはほんのちょっと足りないかもしれないが、おれだってマジになれば雄になれるし、フェロモンだってだしまくれるはずだ。だから、遠慮なく愛してくれていいぞ」
背に負う俊春は、軽すぎる。
俊春はが生活を送る上での一般的な行動、つまり食べたり飲んだり眠ったり、なんてことはほとんどしないであろう。かれは、つねに仙人やブッダ以上にストイックなが生活を送る上での一般的な行動、つまり食べたり飲んだり眠ったり、なんてことはほとんどしないであろう。かれは、つねに仙人やブッダ以上にストイックならしい生活を送ることから心がけさせるべきだろう。
「ごめん」
背中の俊春が、謝ってきた。
「きみは、ぼくの守備範囲じゃないんだ」
「なんだって?どういう意味だよ」
「つまり、ぼくの恋愛の対象じゃないということだよ。それに。きみはガチで受けだし」
「ちょっ……。まだおれのことを受けっていうのか?だから、ちがうていっているだろう。それに、恋愛の対象じゃないって……。そりゃあ、おれはたまほどカッコよくも強くもないけど、やさしさなら負けないぞ。それに、お笑いのセンスだって負けやしない。リアルにをはったかれには驚いたけど、それ以外ならおまえを笑い死にさせることだってできる。おれといたら、一生お笑いに不自由はさせない。約束するよ」
自分でいっておきながら、だんだん情けなくなってきた。ってか、これはいったい何の告白なんだ?
「主計っ!鉄と銀をどうにかしやがれ。大事な腰がつかえなくなったら、「関の孫六」で斬り刻んでやる」
「土方さんが強いのって、腰だけだからな」
「ちがいますよ、勘吾さん。正確には、ナニのときだけ強いのです。それ以外では、たとえば漬物石を持ち上げるとか、襲ってきた相手を背負い投げするとか、そういう使い方をすればすぐに腰を痛めるはずです」
「なんだと、勘吾、八郎っ!」
「って、主計が申しておる」
「って、主計が申しています」
「主計―っ!」
「うわっ!副長、ご乱心を」
なんと、火事場の馬鹿力である。
副長が背にしがみついている市村と田村を引きずり、こちらに向かってくる。
「ほら